書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

どんな本を読ませれば

「おすすめの本を教えて!」っていうメッセージを

時たま頂くことがあります。

特に保護者の方などだと、

「子供にどんな本を読ませればイイか」

「子育てがうまくいく本はないか」

 

といった質問も。

 

なので、

こうして記事にするのなら、

やっぱり教育関係の本や、不登校関連の本、などを紹介した方がイイのかもしれないと思ったのですが、

 

あえてボクは「小説」を薦めてみたいな、と。

 

どの作品を薦める、というよりも

「小説や物語を読むこと」を薦めたい、ということです。

 

どうしても、保護者の方の立場ですと

「役に立つ」本を子供には読んで欲しいと思ったりします。

 

「若者よ夢を持て!」とか

「やりたいことを見つけなさい!」みたいな、そういった本。

 

そうした本もイイと思います。

 

でも小説だって、あなどれません。

 

「夢を持て!」って本を無理に読ませて嫌がられるくらいなら、

どんどん小説を読ませてあげて下さい。

 

読書というと、

読解力や語彙力が向上するという国語的なメリットがありますが、

 

とりあえず、そんなことは置いておくとして、

 

小説を読むということは、

様々な「経験」「体験」ができる、ということだと思うんです。

 

人生に役立たせよう、

国語の力をつけさせよう、

 

というのとは、ちょっと違う視点で

 

「いろんな体験をさせてあげよう」

 

というイメージで、

小説を読むことを奨励してあげて欲しいな、と。

 

なんでもイイです、

有名どころの作品や、ベストセラー作品など、どんどん読んで欲しいと思っています。

 

「役に立つ」かどうか、とか

あんまり考えなくてイイんです、

 

読書は「経験・体験」なんです。

 

太宰治の「人間失格」を読んで、ちょっと落ち込んだり、

星新一の「ショートショート」を読んで、不思議な世界を垣間見たり、

吉川英治の「三国志」を読んで、馬に乗って戦ったり、

夏目漱石の「吾輩は猫である」を読んで、猫になればイイんです。

 

海外の作品でも大いに結構、

 

トム・ソーヤやアリスになって、

あちらこちらを駆け回ってドキドキハラハラと冒険すればイイんです。

 

こうして、

小説や物語っていうのは、

いろんな体験ができて、経験を積むことができる、ものだと思うんです。

 

だから、

「役に立つ」かどうか、などは考えずに読んでほしい、読ませてあげてほしいな、と。

 

 

子供たちだけではなく、オトナも読んで欲しいですね。

 

「体験・経験」ってのは、何歳になっても必要ですし、

 

あらたな体験や経験をせずにいると、

そのうち「世間知らず」になってしまいますからね。

 

いつも教材ばかり見がちな学校の先生などには、あえて小説を読む時間を作ってほしいな~、って。

 

オトナの方なら、

過去に読んだことのある作品、を

あらためて読んでみるのもイイですね。

 

初めてページをめくったときとは違う「体験」ができることと思います。

というわけで、

 

小説ってイイもんですよ。

 

小説を読んでいる子には、どんどん読ませてあげて下さい。

 

「そんな本を読んでも役に立たないわよ」なんて言っちゃダメです。

読みながら、貴重な体験、様々な経験をしているのですから。

 

小説は、あなどれません。

読むだけで“経験値”がどんどん上がっていきますから。

“世界”がどんどん広がりますから。

 

ボクは不登校生の相談をうける際、

 

その子が

「本を読むことが好き」と知ると

 

それだけで、ちょっと安心したりするくらいです。