書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

不満

保護者のみなさんの中には、

お子さんの行動に不満がある方もいらっしゃるでしょう。

 

「不満」とは読んで字のごとく、

「満たされない」ということです、「満足できない」ということ。

 

何に対して、

満たされないのでしょうか、満足ができないのでしょうか。

 

その基準は

たいてい大人が決めています。

 

「ウチの子の行動に不満がある」と聞くと、

その要因は本人の行動にあるようですが、

その基準を決めているのは保護者自身だったりします。

 

100点をとって欲しい、という基準があると

90点では満たされません、不満です。

 

10段の跳び箱をクリアする、という基準があると

9段までクリアしても満たされません、不満です。

 

そのうち、

「惜しい」「もうちょっと」という感覚も薄れてくることがあります、

「100点か、100点ではないか」「クリアしたか、しないか」、

100点じゃない限り、クリアしない限り、どこまでいっても不満です。

 

本人はいくら頑張っても、

90点では、不満の要因に見られてしまいます。

惜しい、くらいでも不満の要因として扱われます。

 

それでも基準を変えることなく、

本人に100点を求めて、10段のクリアを求めてしまっては

余計に本人は追い詰められます、そして保護者の不満もさらに募ります。

 

基準を変えればいいだけなのです。

 

本人に求める前に、

こちらが基準を変えればいいだけなのです。

 

大人の基準、自分の基準ではなく、

本人の基準を見直してあげましょう。

 

「100点なんて求めてない、いたって簡単なことを求めているだけ」

「昔はできていたことをやって欲しいだけ、そんなに難しいことじゃない」

「本人が自分で言ったから応援しているだけで、こっちが決めたわけじゃない」

 

そんな声が聞こえてきそうですが、

 

見直して下さい。

 

そのように思われた保護者の方ほど、

ご自分が本人に求めている基準をちょっと見直してみましょう。

 

「簡単で」「昔はできていたこと」だとしても、

今の本人には難しいかもしれません。

 

「ケガをする前は全力で走ってたじゃないか」と言われるようなもので、

それをケガをしている人に言っても、基準としては高すぎますよね。

 

それを理解してあげないと、

本人はケガをしているにもかかわらず

「ケガをする前は簡単にできたんだから、今でもできるはず」と思うしかなく、

だから「自分で言う」わけです。

 

今の本人に、

求めている基準が合っているかどうか、ちょっと見直してみましょう。

 

本人にああして欲しいこうして欲しい、と求めなくても

ご自分の基準を見直すだけで、不満は軽減されます。

 

満たされないでいたものが、満たされるようになります。

 

不満が軽減されるどころか、

逆に、ほめてあげたいところが

色々と見つかるかもしれません。

 

 

ボクへのご相談も

100点を求めているケースは少なくないです。

100点ではないにしても、

どうしても基準が高めのことは多いです。

 

 

不満とは、

相手ではなく、自分が作ってしまっていることがあります。

 

お子さんに求めているものを見直すだけで、

満たされるか、満たされないか、が変化します。大違いです。

 

 

不満いっぱいの中で生活をするのは苦しいです。

ましてや、自分のせいで家族が不満なのだと感じていては、余計に苦しいです。

 

苦しい中で、

100点をとろう、10段をクリアしよう、

100点をとらなきゃ、10段をクリアしなきゃ、

簡単なことだからやらなきゃ、

昔はできていたことだからやらなきゃ、

自分で言ったことだからやらなきゃ、

 

単に、かわいそうです。

 

満たされないのは、

本人のせいではなく、基準のせいなのに。

 

 

高得点を求めていると、

1点や2点のアップに気がつきづらくなります。

 

「ウチの子は、いつまで経っても変わらない」と言ったりして、やはり不満。

 

求める基準を変えてみると

「もしかしたら、ちょっと顔色が良くなったかもしれない」

「先週よりも、よく話すようになったな」

などと、

1点や2点程度のアップにも目がいくものです。

 

100点じゃない、ではなく

1点アップ、なので

不満も起こりません、むしろ喜ばしい。

 

 

不満のある方は、

何に満たされないでいるのか、

お子さんに何を求めているのか、

どうしたら満たされるのか、

その基準を見直してみて下さい。

 

あとは、

お子さん本人に対してだけではなく、

ご自身に対しても、基準を見直しましょうね。

 

100点の親、10段クリアの親、を目指していたとすれば

不満しか起こりません。

 

昨日と比べて、1点アップを目指す程度の

そんな感じの親でいいのではないでしょうか。

 

1点アップくらいで満足するような親でも、

いいのではないでしょうか。

 

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