書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

無理

無理なものは無理だと思っています。

やっと背負えるような荷物を抱えて山道を登れと言われても、
やる気があるとかないとかの問題ではなく、無理なものは無理なんです。

ずっと向こうにある小さな文字を読めと言われても、
頑張る頑張らないの問題ではなく、無理なものは無理なんです。

無理なことを、
やる気や努力の問題にしないであげてくださいね。


しかしあきらめましょう、という話ではありません。

無理かどうかは本人の資質だけではなく
「時」や「環境」という要素が関わってきます。


とても登れなかったような山道も、
成長して体力がつけば、どんどん登れるようになります。

これが「時」の要素。


ぜんぜん読めなかった遠くの文字も、
メガネをかければ読めるようになり、もっと違うものまで見ることができるようになります。

これが「環境」の要素。


無理なことを無理にやらせる前に、
「時」や「環境」次第かもしれない、と思ってあげて下さいね。


時間をかけてあげること、
環境を整えてあげること、
それだけで、無理をしなくて済むようになることは多いです。

「無理なこと」そのものに目を向けすぎず、
ちょっと違うところを見てあげて下さい。


本人に無理をさせるぶんだけ、
保護者のみなさんも無理をしてしまいますからね。

「無理なこと」に目を向ければ向けるほど、

どんどん無理になっていくこともあります。

 

親子ともども、無理をしないで下さい。


無理をしない、ということは
全てをあきらめる、ということではありませんからね。


「時」や「環境」によって、
無理を忘れさせてくれたりするかもしれません。