環境
環境は、気持ちの回復に大きく影響をします。
本人が回復しやすい環境をつくってあげたいですね。
ストレスの少ない環境、
リラックスできる環境、
不安や心配が少ない環境、
安全や安心の多い環境、などは回復につながります。
と書くと、
「ウチは十分に環境を整えて好き勝手にやらせているのに、ぜんぜん回復しない」
と嘆く保護者の方がいらっしゃいます。
「こっちは我慢して環境を良くしているのに、甘えるばかりで回復する気配もない」
などと厳しい声をあげたくなる方もいらっしゃるでしょうか。
ここでお伝えしたいのは、
「家族」も「環境」の一部であるということです。
一部どころか、
環境に大きく影響するとボクは思っています。
本人の回復のためにと、
朝なかなか起きてこなくても、スマホやゲームばかりでも、なんとか好きにさせてあげているとします。
それを、
「こんな生活をいつまで続ける気だ、将来どうするんだ、こんなに我慢しているのにバカバカしい」
なんて考えてしまいながら本人と向き合うのも「環境」。
「今はストレスを減らしてあげよう、リラックスできているなら大丈夫、食欲もあるしヨシとしよう」
と見守るのも「環境」。
身近にいる人は「環境」の一部なのです。
保護者は「環境」の一部なのです。
それは知っておいていただきたいなと。
ずっと部屋の中にいても
ドアの向こうにいる保護者が自分のことをどのように思っているのかは
間違いなく伝わります。
それも「環境」になります。
「自分がどう思われているのか」は、まぎれもなく「環境」の一部です。
「環境を整えましょう」というと、
物理的なものや、物質的なものを考えがちですが、
「家族」「保護者」も「環境」だと思って下さい。
大人もそうですよね。
いくら給料が高くて、広い綺麗なオフィスで、最先端の機材で仕事をしていても、
近くの席にいる上司によって「環境」は大きく変わります。
給料が安くなっても、狭いオフィスで、古いパソコンでもいいから
上司との人間関係さえストレスフリーであれば、良い職場「環境」だったりします。
特に、仕事に自信をなくしていたり、自分自身を見失っているときなどは、
給料よりも、オフィスよりも、上司や同僚の存在のほうが重要な「環境」ではないでしょうか。
似たようなものですね。
近くにいる人の存在は「環境」です。
見守ってほしい、見捨てないでほしい、信じてほしい、愛して欲しい、
そんな人の存在は大きな「環境」です。
見守ってくれている、見捨てないでくれている、信じてくれている、愛してくれている、
それを感じられるか、
あるいは逆のことを感じてしまうか、それによって大きく「環境」が変わります。
保護者の方が、
思うこと、考えることは、そうした意味でも大事です。
だからといって、
「いつも明るくニコニコと怒ったりせずに接する」なんて必要はありません。
それはおそらく無理でしょう。
いつもさんざん頑張っているのですから、ただでさえ気持ちに余裕がない方も多いかと思います。
そのような状態で「いつもニコニコ」なんて無理です。
なので、
保護者のみなさんも「環境」を整えていただきたいなと。
ご自分がリラックスできる、前向きになれる、
そんな「環境」を少し意識してみましょう。
話せる空間、学べる時間、ホッとできる居場所、夢中になれること、など
保護者のみなさん自身が「良い環境」に少しでも身を置けるよう意識してみましょう。
それによって、
お子さん本人にとっての「良い環境」の一部にも、なってあげられると思います。
☆本日の動画☆
※ライブ配信の切り取り動画、30秒くらいです