「不登校生に共通しているキーワード」とは
ある学生さんが、サークル活動で不登校に関する小冊子を作るということで、
ボクへ簡単なインタビューを申し込んでくれまして、それを受けました。
数名に同じ質問をして、それをまとめるそうです。
質問の1つで、
「不登校生に共通すること、共通するキーワード」というものがありました。
以前からボクのブログを読んで下さっている方は、おわかりかもしれませんが、
「不登校生の共通点」など、ボクは「ない」という考えです。
ひとりひとり違います。「不登校」という枠でくくってしまうことには無理があります。
「不登校とは、こうである、だから、こうすればイイんだ」
みたいな”マニュアル化”した論調は、本当にあぶないと思っています。
昔はそれでも良かったかもしれませんし、多くの方に通用したかもしれませんが、
これだけ個性が多様化してきた現在、もうそうした“マニュアル化”のできる時代は、とうに過ぎています。
オトナが勝手に敷いた“レール”を、うまく進めないという“意思表示”が不登校という現象なのであって、
そのような子に、またオトナが勝手な“レール”を敷くんですか、また“マニュアル”通りに進ませたいんですか、という話です。
と、このことを書くと長くなるので、話を戻しますね。
そうしたわけで、
先の質問に対して、ボクは「共通するキーワードは『ない』ですね」と答えました。
学生さんは困った顔をして、「なんでもイイから1つだけ」と質問を繰り返しました。
そこでもボクは、「ないですね」と答え、ボクの考えをお伝えしました。
学生さんは、ウンウンと話を聞いてくれて、「なるほど」と言ってくれました。
が、それでもやはり、活動の方針としては、ここで回答を得ないと困ってしまうようで、
「それでも、あえてキーワードを挙げて下さい」と、また同じことを質問されました。
とても熱心な学生さんでしたし、
「ない」「ない」と言い続けるよりも、イイ機会なので、あらためて考えてみようと思いました。
その場で、少し時間を頂きました。
あるキーワードを思い浮かべるも、「でも、あの子は全く違ったしな」と思ったり、
別のキーワードを思い浮かべても、「あのご家庭は正反対だったしな」と思ったり、
ちょっと、アタマを悩ませました。
さんざん考えたあげく、ボクは回答しました。
学生さんは、回答を得られたことに満足をして頂いたようでした。
ボクが「不登校生に共通するキーワード」として挙げたのは、
「自信そうしつ」です。
ボクがそう考えただけで、実際にはわかりません。
そもそも、共通点を探す発想は持たないようにしているわけですし。
しかし、ボクが回答に至ったのは、ここでした。
保護者の方の中には、「ウチの子は、自分に自信を持っている」と言われる場合もありますが、
それでも行動に移すのが難しいのは、むしろ自信を失っている姿だと思っています。
ボクの回答は、ここでしたね、「自信そうしつ」。
なので、保護者の方やサポートする立場の方、またそれを目指している方は、
お子さんが「自信をなくしている」という前提で、
そして、「だから、自信を取り戻してあげよう、自信をつけてあげよう」という気持ちで、
接して頂けるとイイかな、と。
伝えたいことを最後に凝縮してしまったような記事でしたが、
学生さんのおかげで、こんなことが書けました。