書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

親の役目

不登校生からメールなどを頂いた際、

 

ボクはよく、「ちゃんとゴハンは食べてる?」と聞きます。

 

場合によっては、いつ何を食べたかまで教えてもらいます。

「最近、お菓子しか食べてない」などと返事が来たら「ダメ」と伝えます。

 

また、

 

不登校生に限ったことではないのですが、

受験生の保護者の方などから、

 

「昨日は夜中まで一緒に宿題をやっていました」

 

といったメールを頂くことがあります。

 

そうした頑張りはイイ面もあるのですが、

ボクはお返事をする際、

 

「今日からは早く寝させてあげて下さい」と、最後に添えることが大半です。

 

宿題を一緒にやることの是非はいずれ記事にするかもしれませんが、

それは置いておいて、

 

言いたいことを1つ。

 

保護者の方へ、

なによりもまず最大限のケアをお願いしたいなと思うのは、

子どもたちの「食事」と「睡眠」です。

先日、「季節を感じさせてあげて欲しい」という記事を書きました。

そして今回、「食事・睡眠」のことを書いています。

 

「そんなことより、学校へ戻れる方法を教えて欲しい」

 

という方も、いらっしゃるでしょう。

 

冬の寒さを感じたからといって、もしくは、いっぱい食事をとったからといって、

すぐに学校へ戻れるようになるわけではないし、

保護者の方の悩みが消えるわけではありませんからね。

 

だけど、

学校へ行くとか行かないとかいう前に、

子どもたちは、日々、生きているのです。日々、成長する時期なのです。

 

昨日より今日、少し身体が大きくなったり、

昨日より今日、新たな知識や経験を蓄積していったり、そんな年頃だからこそ、

 

たっぷりと栄養をとらせてあげて欲しい、

しっかりと睡眠をとらせてあげて欲しい、と思います。

 

食事・栄養を摂取することで心身の発達を手助けし、それが意欲につながる。

十分な睡眠をとることで、自律神経を整えて、気持ちが安定する。

それによって、登校への意識も高まる。

 

と、理屈をつけることもできますが、

 

そんなことよりも、

「よく食べて」「よく寝る」という、本能的な部分を十分にケアしてあげて欲しいのです。

 

「それが親の仕事だ」などと言うつもりはないですが、

 

食事、睡眠、いいこと・わるいことを教えてあげる、は、

保護者の方へお願いしたい大きな3つです、ボクの中では。

 

病気などの影響で、「食べられない」「眠れない」という方も少なくないでしょう。

 

そのような場合にも、

少ない食事でも栄養が取れるよう、

眠れなくてもリラックスした時間を得られるよう、

 

そんなケアを継続して頂きたいな、と。

 

「食事」や「睡眠」を通して、

本人の状態を把握することもできますし、サインを感じられることもあります。

 

「食べない年頃だから仕方ない」と軽く考えていても、

もしかしたら、大きな悩みで食欲が失われているのかもしれません。

 

「寝坊するまで寝ているから大丈夫」と思っていても、

ゴハンを食べながらアクビなどをしていたら、眠りが浅いのかもしれません。

 

食事・栄養、そして、睡眠。

いまいちど、ご家庭内でケアしてあげて下さい。

 

繰り返しですが、

学校がどうこうという前に、子どもたちは日々を生きているんです。心身ともに成長の時期なのです。

いま、その手助けは、大人の役目です。

 

ちなみに、これからの季節、

「うがい・手洗い」なども、そうですね。

学校云々、勉強云々よりも、まずは身体のケアです。

 

モグモグと食べる様子を見られる、

スヤスヤという寝息を聞くことができる、

それは、ある意味、幸せなことですよね。

 

「ウチの子は、食べてばっかり、寝てばっかり」

 

だけどそれは成長できている姿なんだ、と考えてみるのも、

たまにはイイかもしれません。