書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

アメとムチ

「アメとムチの使い分け」などとよく耳にします。

また、
「アメがいいのかムチがいいのか」などと質問をされることがあります。

アメとムチ、
どちらが大切で、どちらが必要なのでしょうか。


ボクとしては、
子ども達にとって、いちばん必要なものは、
アメでもムチでもないと思います。

もちろん、
アメが励みになったり、力を奮い立たせることもあります。

ムチが背中を押してくれることもあるでしょう。

なので、
必要ない、とまでは言いません。時には必要なこともあるでしょう。

ですが、
いちばん必要なものは、
やはり、アメでもムチでもないと思っています。


アメでもムチでも動けない子は、
どんなにアメを甘くしても、
どんなにムチを強くしても、動けないものです。

ボクらオトナ世代は、
アメかムチさえあれば、容易に動くことができたかもしれませんが、
今の子ども達は、そこまで単純ではないと思っています。


ある面で、
アメやムチは、安易な選択になることがあります。

動けない子というのは、
そのオトナの安易さに対する抵抗を意思表示しているような気もします。


だからやはり、
アメやムチではなく、もっと必要で、もっと大切なものを、
オトナ達は与えなければいけないのではないでしょうか。


子ども達にとって、いちばん必要なものは、
アメでもムチでもないと思います。

では、
なにが必要なのでしょうか、
なにを与えられるのでしょう、なにができるのでしょう。


それは、
アメもムチも、いったんどこかへ置いてから考えてみると、
もしかしたら、見えてくるのかもしれません。