書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

つながり

ある保護者の方。

お子さんの状況に対して、
こうしましょうか、ああしてみましょうか、などと
その都度に話したりもしています。

先日、メールを頂きました。
お子さんの状況を書いて下さっていました。
そして、
「どうしたらいいでしょうか」とご質問が。

ちょっとボクは首をかしげました。
と言いますのは、
同じような状況での対応は
これまでに経験をされており、
そのときもボクが相談を伺っているので
もう「どうしたらいいでしょうか」などと聞くまでもなく、
この方は対応できるはずでした。

どうして今さら
このような質問が来るのかな、とボクは首をかしげたわけです。
「わかっているはずなんだけどな」と。

しかし、
「もしかしたら、忘れてしまったのかも、迷っているのかも」などと思い、
あらためて、
「こうしてみましょう」と提案をしました。

すると、
「やっぱり、そうですよね、それでいいんですよね」と
すぐさまにお返事が。

聞くと、
「これでいいんだ」という確認をしたかった、とのこと。

わかってはいたし、
そう言われるだろうなとも思っていたけれど、
あらためて、言って欲しかった、とのこと。

自分ひとりで考えるのではなく、
第三者から「それでいいんですよ」と言ってもらうことで、
安心をしたかったし、背中を押して欲しかった、とのこと。

ボクは勉強になりました。

わかっていることでも、
あらためて、誰かから言ってもらう、もしくは賛成や肯定をしてもらう、ということは、
自分ひとりで行動するよりも
大きな力を得るのだな、と。

これは様々な場面で応用できそうです。
保護者に限らず、誰でも。

ひとまず今回のように、
保護者の方は「わかっていること」でも、あえて誰かに確認をすることで
しっかりと安心感や力をわけてもらうのは大切かもしれませんね。

「こんな風にしているよ」とか、
「こうしてみようと思う」とか、
誰かに話してみるのは、こういう確認作業のためにも良さそうです。

ポイントは、
信頼できる相手であれば誰でもいい、ということでしょう。

ボクはよく
「遠くのプロより近くの素人」と言うのですが、
信頼できる相手であれば、別にカウンセラーなどの専門家へわざわざ話さなくてもいいと思っています。

ブログなどでつながっている友達どうしなどでも
いいわけです。
信頼できる相手であれば、頭ごなしに否定などしないとわかっている相手であれば、
あえて言うまでもないようなことでも、
あえて時には言ってみるのもいいかもしれません。
「そうね、それがいいと思う」とか、
「私もそうしてみよう」とか、
そんな風に声をかけあうことができれば、それは大きな力になるような気がします。

前述の通り、
ボクに質問をした保護者の方は、自分の中に答えがあったにもかかわらず、
あえて質問を下さいました。

そして、
「それでいいんだ」という確認を、ご自分の力にされました。
「それでいいんだ」という確認で、安心をし背中も押してもらったわけです。

「つながり」を
こんな風に活かすのもいいですね。