書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

3秒

お子さんと話しているとすぐケンカになる、
お子さんが気持ちを話してくれない、
こちらの言うことに聞く耳を持ってもらえない、など
「会話」に関するお悩みの相談は多いです。

よくアドバイスとして言われるのは、
子どもの気持ちに寄り添って話してあげる、とか
じっくりと本音を引き出してあげる、とか
そういった方法ですね。 それができる方は、それを心がけてみて下さい。
実際、とても良いアドバイスだとボクも思います。

ただ、
それができない、難しい、
「寄り添うって何なんだ」
「引き出すってどういうことだ」と感じる方へ、
ちょっと違ったアドバイスを。

 

なにか言いたいとき、
3秒だけ待ってからにしてみて下さい。

本人の発したセリフに対して、
3秒だけ待ってから返すようにしてみる。

話しかける前に、
3秒だけ待ってから言葉を発してみる。

 

それだけ、やってみて下さい。
「寄り添う」とか「引き出す」とか「じっくり」とか、それがちょっと難しい方は
3秒だけ待つということを時々でも意識してみましょう。

その3秒によって、
本人から聞けなかったはずのセリフが出てくることがあります。

その3秒によって、
発するはずの言葉が違うものになったりすることがあります。

その3秒の沈黙が、
お互いの気持ちを少し変化させたりもします。

意図的に、3秒を0秒にして間髪を入れずに言葉をかけた方が良い場面もありますが、
そういうことは非常に少ないです。

むしろ、
3秒、いや2秒でも1秒でも、
言葉を発する前のワンクッションが大切になることは多いです。

「寄り添う」とか「引き出す」などといった イメージで考えることが難しい場合は、
具体的な形を意識してみましょう、3秒だけでいいのですから。

その3秒によって、
結果的に「寄り添う」とか「引き出す」といった感覚を得られるかもしれません。

なぜか、ということは置いておきます。
ちょっとだけ意識してみて下さい。
そして感じてみて下さい。

もしも、その3秒によって
「なんか違うな」と感じることができたとしたら、
その時は、
同じことを本人も感じていたりするものです。