書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

年末年始と不登校

毎年この時期には「クリスマスと不登校」という記事を書いたり、セミナーでお伝えしたりしてきました。

 

クリスマスという「楽しいイベント」と「本人が学校へ通っていないこと」を
混合しないで下さいね、という内容です。


「学校へ通っていないのにクリスマスを楽しませるなんて甘やかしすぎだ」と考えたり、
「クリスマスプレゼントをあげる代わりに〜」と学校へ戻ることを促したり、

とにかく混合しないで下さい、と。

逆に、
「学校へ通えていないからこそ、クリスマスは楽しませてあげて欲しい」と、
保護者のみなさんへお願いしてきました。


今回の記事の「年末年始」も
お伝えしたいことは全く同じです。


「不登校」であることと混合して緊張感のある年末年始にしては、
とてもじゃないけど、気持ちが休まりません。


気持ちが休まらないということは、回復も遅れます。


せっかくの年末年始でゆっくりと過ごせる時期にもかかわらず、
仮に「休んでいて申し訳ない」とか「気まずい」とか「居心地が良くない」とか
そういう想いはさせないであげて欲しいなと思います。

 

「不登校なんだから、今年のお年玉は減額だな」などと
冗談でも言わないであげて下さい。
違う理由での減額ならともかく、さぼっているわけでも、なまけているわけでもないのに
そういう冗談はオトナの立場を利用しすぎで、フェアではないと思っています。

 

不登校の話をするなら、きちんと別のときに話を聞いてあげて下さい。
そこに「お年玉」などを混合させて話すことは、おすすめしません。


どうせ年末年始は学校へ行こうと思ったところで休みなのですから、
あまり難しいことを考えずに過ごさせてあげて下さい。


もちろん、受験を控えている場合などは
勉強を頑張ろうという緊張感があるかもしれませんが、それは構いません。
頑張れるものは、頑張れば良いです。

 

ただ、それであっても年末年始はゆっくりと休んで欲しいと思っています。
しっかりと充電をしなければ、起動も稼働もできませんからね。

 

いずれにしても、
なにもかもを「不登校」と混合しないよう、気をつけましょう。


そうはいっても、悩みの最中にいると
頭の中は「不登校」のことでいっぱいかもしれません。


年末年始に休ませてあげて欲しいのは、
もちろん本人についてもそうですが、
保護者のみなさん自身の頭の中も同様です。

 

いったん頭の中の悩みをカラッポにするチャンスだと思って、
年末年始を利用してみてはいかがでしょうか。