分析
ウチの子が、なぜ学校へ行けなくなったのか。
おそらく、こうこう、こういう理由だろう。
なぜ動けないのか。
おそらく、こうこう、こういう理由だろう。
なにを考えているのか。
たぶん、こうこう、こういうことに違いない。
今後どうすればいいのか。
たぶん、こうこう、こうやってやればいいのだろう。
と、
あれこれ分析をしている保護者の方は、結構いらっしゃいますね。
あまり分析をしない方が良いですよ。
まず、当たっていないことが多いです。
本人と話してみると全く違っていたり、
ボクの立場からの見解でも明らかに違っている、ということは多いです。
あと、あまり意味のないことも多いです。
分析すればするほど、ストレスが増えている保護者の方は多いですし、
分析される本人にとっても、ストレスやプレッシャーになることは多いです。
当たっているのなら、まだいいんですけどね。
意味のあることなら、まだいいんですけどね。
悩みの最中にいると、
思考や発想も限られたものになっていきます。
一度そう思うと、なかなかそこから路線変更した発想ができなかったり。
いわゆる「視野が狭くなる」という状態です、
悩みの最中にいるときには仕方がありません。
その狭い視野での分析は、
当たらないわりに、疲れます。
一生懸命に考えて考えて分析をしても、
なかなかその通りにいかないことでイライラしてしまうこともあります。
頭の中で分析をするよりも、
口を使って言葉をかけてあげて下さい。
分析した上での言葉ではなく、
本人の姿を見て、あるいは目を見て、様子を見て、言葉をかけてあげて下さい。
あまり分析しすぎていると、
本人の様子や変化がよく見えなくなることがあります。
本人からの言葉もよく聞けなくなることがあります。
ただでさえ悩みの最中で狭くなっている視野が、
分析のしすぎで、さらに狭くなるのです。
本人の様子より、本人の声より、
頭の中で考えていることが優先されてしまうのです。
自分の様子に気づいてくれず、自分の言葉に反応してくれないと、
本人も回復できる環境にはなりづらいです。
「こうかもしれないな」と思っていた程度のことが
「こうに違いない」という分析に至ると、
いわゆる「決めつけ」も、起こりやすくなります。
もともと保護者からの「決めつけ」がストレスになっていたのに、
ここに来てまた分析されて「決めつけ」られては、
姿は違えど、同じようなストレスやプレッシャーの繰り返しです。
あまり考え過ぎるのをやめましょう。
それが難しければ、
「考えない時間」を作ってみましょう。
分析をしすぎても、
あまり当たっていなかったり、あまり意味がないので、やめましょう。
分析をするのは、
一定の「答え」を知りたいから、とも言えます。
けど、
いつまで分析をしても、本当の「答え」は誰にもわからないものですよね。
だったらやはり、
あまり考え過ぎるのをやめましょう。
考えるのをやめたり、
あるいは「考えない時間」を作ることができたりすると、
ちょっとリラックスできるものです。
保護者がリラックスしたぶんだけ、
本人もリラックスできることは多いです。
保護者が頭を使いすぎないと、
本人も頭を使いすぎないでいられるものです。
あまり考え過ぎるのをやめましょう。
じっくりと回復をして、
いざ、本人が何か悩みを言ってきたり、相談をしてきたときには、
ここぞとばかりに一生懸命な分析をしてあげて下さい。
それはそれで当たらないかもしれませんけどね。
分析って、そういうものでしょう。