書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

アドバイス

 

あまりアドバイスをしようとしないほうがいいです。

 

 

本人が何か話してきたとき、

ついアドバイスをする保護者は多いです。

 

大人のほうが経験値は高いですし、

子どもの話に対しては、アドバイスをしたくなることも多いでしょう。

 

良かれと思い、

本人のためを思い、

アドバイスをするのですから、決してわるいことではありません。

 

 

けど、たまには

なんのアドバイスもしないであげて下さい。

 

 

何か本人が話をしてきたとき、

「アドバイスが欲しい」のではなく、

「聞いて欲しい」だけのこともあります。

 

ただただ聞いて欲しいだけの話に対しては、

ただただ聞いてあげて下さい。

 

 

アドバイスをするということは、こちらが話すということ。

つまりその時点で「聞き役」ではなく「話し役」になってしまいます。

 

話を聞いて欲しいときに必要なのは「聞き役」なのです。

 

 

拙著『「不登校」は天才の卵』の中で、

「3秒待つ」ということを書きました。

 

何か言いたくなったとき、3秒だけでいいので待ってみて下さい。

アドバイスしなきゃと思ったとき、それでも3秒だけ待ってみて下さい。

 

アドバイスをするよりも、

もっと話を聞いてあげよう、と

その3秒の中で感じることがあるかもしれません。

 

そのときは、もう少し「聞き役」になってあげて下さい。

 

 

アドバイスの内容が正しいか正しくないか、というのは無関係です。

時には、

アドバイスが正しければ正しいほど、本人は話すことが嫌になったりします。

 

けど、

首をかしげるようなことを本人が言ってきたら、

どうしても何か教えてあげなきゃ、伝えてあげなきゃ、アドバイスしなきゃ、と思うでしょう。

子を想う親ですから当然です。

 

けど、

まず伝えてあげたいのは「正しいこと」ではなく、

「味方である」ということです。

 

アドバイスをする以前に、

私は味方だよ、ということを本人に伝えてあげて欲しいのです。

私は話を聞く耳があるよ、なんでも話していいよ、ということを伝えてあげて欲しいのです。

 

それを伝えるのに、

あまり多くの言葉はいりません。

 

話を聞いてあげる姿だけで、

自分が味方だと信じてもらえることはあります。

 

 

「アドバイスなんかいらない」と言う子はいますけど、

「味方はいらない」と思っている子はいません。

 

「味方がいない」と思っている子はいます。

だからこそ「私は味方だ」と伝えてあげて下さい。

 

アドバイスをするのは、そのあとです。