書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

ぜひ「自己紹介」を

オフ会などで集った際、みなさん初めに自己紹介をします。
また、個別相談を受ける際などにも、自己紹介をして頂きます。

保護者の方であれば、
「うちの子は最近になって学校を休んで~」とか、
経験者の方であれば、
「私は中学生のときに教室へ入れなくて~」とか、
子どもたちであれば、
「自分は今年に入ってから、ずっと行っていなくて~」とか。

こうして、自己紹介をするだけで、
少し、気持ちが楽になったりします。

なかなか自己紹介をする機会のない方は、多いのではないでしょうか。

ご近所さんとの井戸端会議で、
なかなか「うちの子は~」と言いだせなかったりしますよね。

経験者の方も、子どもたちも、
なかなか、自分から「不登校」のことを話す機会は、あまりありません。

旦那さんに言えないでいるお母さまもいます。
ご両親に隠している子もいます。

とにかく、なかなか言いづらいことが多いと思います。


だからこそ、
なにも隠さずに「自己紹介」ができる場を持った方がイイです。

周りにどう思われるかを気にせずに、
学校へ行っていないことを話せる場を作った方がイイです。


ボクが相談を受けさせてもらったときに、
「おかげで気持ちが楽になりました」などと言って下さる方もいらっしゃいますが、
それは、ボクの「おかげ」でもなかったりします。

ボクが何かを話す前の時点、
「自己紹介」をした時点、ご自分のことを何も気にせずに話された時点で、
すでに気持ちが楽になっていたりするものです。

なので、
そうした意味では、相手がカウンセラーとか専門家とかである必要は全く無いと思っています。

ボクはよく、
「遠くのプロより、近くの素人」と言うのですが、そういうことです。

別の記事でも書いた気がしますが、
ちゃんと自分のことを聞いてくれる相手であれば、極端な話、誰でもイイんです。
語弊はありますが、人形でもイイくらいです。
そのかわり、包み隠さず、本当のことを、いちから、いや、ゼロから、
途中で言葉に詰まっても、涙を流しながらでも構いませんので、
じっくりとじっくりと話してみて下さい。


ぜひ「自己紹介」のできる場、できる相手、を見つけて頂きたいなと思います。

オフ会はベストでしょうね、
似たような悩みを持つ方やそれを経験した方、また似たような立場の方が、似たような環境で集いますので。
そうでなくても、地域の「親の会」とかでもイイですし、行政の相談窓口でもイイと思います。
ネット上でも、メールでも、「自己紹介」できる場であれば何でも。

「実は学校へ行っていなくて~」って、
とても言いづらいことなのですが、でも、どこかで話すようにして頂きたいな、と。

話すことができるってイイな、と思えるかもしれません。
聞いてくれる相手がいるというのは心強いな、と思えるかもしれません。

「自己紹介」をしてみて、初めてわかる世界があるかもしれません。