書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

父親の”参加”

ひとりごとだと思って下さい。

「お父さま」からのご相談が少ないです。
どんどん減っています。

不登校生に関するご相談を頂く「保護者」の方は、
もう「お母さま」ばかりになってきています。

「子育て相談で『母親』からの割合が多いのは当然だろう」と言われるかもしれません。
たしかにそうなのですが、
ボクは本業で不登校生ではない保護者の方とも接していますので、その差を感じるのです。
不登校生ではない保護者の方からの相談は、一定の割合で「お父さま」からのものがあります。
「イクメン」という言葉の影響かはわかりませんが、むしろ、「お父さま」からのご相談は増えています。

しかし「不登校」に関して「お父さま」からのご相談は減っている印象が強いです。

そういうご家庭が増えているということでしょう。


ボクはブログを書き始めてからメッセージやメールでご相談を頂いたりしていますが、
継続してやりとりをしている方をのぞくと、
今年、メッセージやメールでの「お父さま」からのご相談は、ゼロです。

昨年はチラホラありました。その前年は、もうちょっとありました。
その方々とはやりとりを続けていますが、今年、とうとう新たなご相談はありません。


シングルマザーの方や、また、それぞれのご事情で「お母さま」しか関われない場合は、
仕方がないと思います。

でも、そうでなければ、
できるだけ「お父さま」が関わって欲しいという気持ちはあります。


お父さまを「嫌っている」とか「関係が良くない」という不登校生も、
なんだか増えている気がします。
これはボクの感覚値でしかありませんが。


できることなら、「お父さま」には積極的に関わって欲しいですね。

お父さまが関わらないことで、本人の悩みが大きくなってしまっているようなケースも見られます。
もうちょっとストレートに言えば、
夫婦関係が本人に影響を与えてしまっているようなケースも少なくないです。

こうなるとボクは、アドバイスを求められたとしても、
「まずは夫婦でよく話して下さい」って言いたくなるのが本音です。
本人に責任はないですからね、それで「なんで学校へ行かないんだ」とか言われてしまうのは、かわいそうすぎます。


逆に「不登校」をきっかけにして、
ご夫婦で話し合う機会が増えたりすれば、それはイイことだと思います。
そんな機会を、本人が与えてくれたのかもしれないという気もしますし。


「お父さん、もっと私のことを見てよ」
「お父さん、お母さん、もうちょっと仲良くやってくれよ」

そんなサインを出している子も、いるはずです。


別に、「お父さま」が関わらない=夫婦仲がわるい、と言っているわけではありません。
それに、繰り返しですが、それぞれのご事情はあると思います。

なので、「可能であれば」で構いませんので、
「お父さま」が、もっと不登校というものに向き合って頂けたらイイな、と。


実は、この活動を始めた頃からボクは「父親」の存在にこだわってはいました。
「父親」と「経験者」は、ボクの中で外してはいけないキーワードなのです。
ともすると、こうした活動は「母親」ばかりになりがちですので、
だからこそ、外してはいけないなと、こだわっていました。

ボクは今まで、ネット上でやりとりをした様々な方とお会いしてきましたが、
上記の「こだわり」があったので、
“第一号”は「お父さま」か「経験者」にする、と実は決めていました。

実際、ボクが初めてお会いしたのは「お父さま」です。
ちなみに“第二号”は「経験者」の方でした。

それくらいに思っているだけに、
ここにきて「お父さま」の関わりが減っている、もしくは、
「お父さま」が関わらない不登校生の家庭が増えている、ことは、
ちょっと残念に感じています。


子どもたちにとって、
「家の空気」というか「家庭内の雰囲気」というものは非常に大切です。
その“空気”“雰囲気”を構成しているのは、家族全員です、「お母さま」だけではありません。

しつこいようですが、
事情のある方は仕方がないと思っています。
しかし、そうでない場合は、もうちょっと「お父さま」に関わって頂きたいです。


という記事を書いても、
読まれている「お父さま」は減っているのだろうな、と思いつつ。