書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

学校への質問

結論から先に書きますが、
学校の先生などへの質問は「ハッキリと」するよう頑張りましょう。
言い換えれば、
ハッキリとした回答をもらえるように、
頑張って相談などをして下さい。

具体的には、例えば、
公立中学生なら「公立の一般受験が受けられるのかどうか」
私立中学生なら「内部進学ができるのかどうか」
高校生なら「留年するのかどうか」
などなど、
進路に関することは特にハッキリと聞くようにしましょう。

いろいろと想定をしている中で
わるい方の答えを言われるのは、こわいかもしれません。
それを聞いて落ち込んだら立ち直れないかもしれないと思うと、
聞きたいような聞きたくないような、そんな気持ちになるかもしれません。

また、わるい話は
もっと後に聞きたいとか、もっと落ち着いてから聞きたいとか、
どうしても先延ばしにしたくなったりもします。

保護者がそんな気持ちでいるのと似た感じで、
学校の先生もそんな気持ちでいることがあります。

もう決まっていることだから伝えなきゃいけないのだけれど、
ついつい言いづらくて、
なんて思ってしまう先生もいるわけです。

お互いにそのような気持ちでいると、
聞かなければいけないことも聞けず、
言わなければいけないことも言えず、
結果的には、進路の選択が遅れてしまうことがあります。

「内部進学できない」「留年は避けられない」
などと言われるのは、もちろんつらいことでしょう。

しかし、それを聞くことで、
次の一歩を踏み出せるということにはなります。

それを聞かないでいて、
最後の最後まで望みを信じて、曖昧なままで月日を過ごしてしまうことで、
万が一の場合には「準備不足」という事態にもなりかねません。

保護者が聞きづらい内容は、
学校の先生も言いづらい可能性があるのです。

だったら、これから先の長い人生のためにも、
早めに、ハッキリとした回答を得て、
次の準備をしっかりとしてあげたいところです。

わるい回答だと落ち込むことでしょう。
それは仕方がありません、けど、時間が経てば必ず立ち直れます。
そして次の一歩を踏み出して、
将来に「あれはいい経験だったね」などと言えるくらいの道を進みたいですね。

ならばちょっと頑張って、
聞きづらいことでも、学校の先生へは聞いておきましょう。

学校の決定というものは、
基本的に「決まったものはどうにもならない」です。
「なんとかなりませんか」と聞いても、ほぼならないです。
もちろん学校により差はありますが、
時期が遅ければ遅いほど、決定がくつがえることは少ないです。

なので、
学校の先生との相談の際には、
「ハッキリと」「具体的に」という点を意識してみて下さい。

すでに学校内部で決まっていることでも、
「聞かれなかったから言わなかった」という先生もいます、わるぎがあるのではなく、
本当に聞かれなければ言う必要のない展開で、伝えそびれていたり。

ボクの会社で担当したケースなのですが、
私立中学3年生で、もう3月に入り卒業となる数日前になって
「内部進学不可」と伝えられた生徒がいました。

卒業式のリハーサルにまで参加していたような時期で、
本人も保護者も、高校へは内部進学できることを信じて疑わずに過ごしていましたし、
もう一般の高校受験日程も終わっているタイミングでしたので、
かなり厳しい状況へ追い込まれました。

当然、
「なぜもっと早く言ってくれなかったのか」という
抗議とも言える気持ちにボクらも含めてなりましたが、
決定が変わることはありませんでした。

極端なケースではありますが、
やはり進路のことを学校と話す際には、
「ハッキリと」「具体的に」という点を意識しておきましょう。

「このままだと高校は厳しいですが、あとはまあ本人がどれだけヤル気を見せるかでしょう」
などと言われても、
結局どうなるのか、高校へ行けるのか行けないのか、なにをすれば行けるのか、など
全くわからないですよね。
ここは頑張って、きちんと、ハッキリと聞いておきたいところ。

「先生、言いづらい内容でも聞かせて下さい」とか
「高校進学は無理ですか、可能ですか」とか
そのようなセリフを使って頂くのもいいかもしれません。
先生の流れに任せすぎず、ちょっと突っ込んで聞いてみるイメージですね。

性格的に苦手な方もいらっしゃると思いますが、
突っ込んで聞いてくれた方が、先生も言いやすかったりしますし、
その後のことも一緒に考えてくれたりするかもしれませんので、
ちょっと頑張ってみましょう。

後になって「ああ、もっと具体的に聞けば良かった」と思ったりするかもしれませんが、
そう思ったら、その場で電話でも何でもして聞いたらいいですよ。

わるい話になるという前提で書きましたが、
縁起でもないなどと思わないで下さいね。

そう思って聞いた方が落ち込みも少ないでしょうし、
そう思っていた方が多少は聞きやすいでしょうし、
そして、
わるい話が、後になってみれば、そうでもなかった話になることも大いにありますからね。