書籍「不登校そうだんしつ」出版

あべが思うこと

発芽

種を蒔いてみたとします、
花の種でも何でもいいです。

土の中に埋まる種。

さて、
芽が出るのは、いつでしょうか。
種を蒔いてすぐに芽が出ますか。
出ませんよね。

種を蒔いても、
すぐには芽が出ません。

いつ出るのか、いつ出るのか、
と考えても すぐには芽が出ません。

たまに水やりを忘れても、
「だから芽が出ないんだ」などと悲しまなくていいのです、
すぐには芽が出ないのですから。

いつも同じ土ばかり眺めているような気分になるかもしれませんが、
そういうものなのです、
すぐには芽が出ないのですから。

しかし、
いつか芽が出ます、あきらめた頃に出るかもしれません。

情報化社会。
欲しい答えをすぐに得られる時代となり、
欲しい答えをすぐに得られないことがストレスになる時代です。

蒔いたらその場で芽が出て花が咲くような、
そんな種を求めてしまいがちです。
けど、出ないんですよ、
それが本来の種であり芽であり花なのですから。

隣の家の種は芽を出した、などと
焦る必要も意味もないのです、
自分で蒔いた種がわるいわけでもなんでもないのです。

いざ芽が出たら、
隣の家の芽のことなど、あまり気にならなくなるかもしれませんし、
隣の家の芽のことも、一緒に喜べるかもしれません。

いつも同じ土ばかり眺めているような気分になるかもしれませんが、
もしかしたら、
明日、芽が出るかもしれません。

だから、
すぐには芽が出ませんが、
今日も種を蒔き、水をあげてみましょう。

そしてよくよく見守ってみましょう。
いつもと同じ土の光景に、
違う色が小さく顔を出す日は来ると思いますよ。