論理
「ちょっとゲームに夢中になっていると、すぐにオトナは『ゲーム依存』とか『依存症になる』とかいう言葉を使ってきますよね。
ゲームをやるにしても、人それぞれに背景があるじゃないですか。
空いた時間を過ごすためにやっている人もいれば、
数少ない他人とのコミュニケーションの機会として楽しんでいる人もいれば、
あるいは、
ゲームの大会で勝つために真剣に練習をしている人もいるんです。
今ちょうど人気ゲームの世界大会が開かれているんですけど、
各国を代表するプロのゲーマーが真剣に勝負をしてるんです。
こういう『eスポーツ』の分野で、
海外の国だと、ゲームの練習するための場所も充実しているくらいなのに
日本はめちゃめちゃ遅れてる。
ゲームというだけで、すぐにオトナはネガティブなことしか想像しませんよね。
なんでゲームがダメなのか。
野球やサッカーで夢中になっていても、ここまでは言われない。
外に出た方が健全だとか健康的とか言うけど
じゃあ将棋はどうなんだと。小さい頃から夢中になっても、むしろ褒められたりする。
ゲームだと、そこまでの扱いはされませんよね。
ゲームが好きで夢中になっている人もいるんです。
オトナの中には仕事のことが好きじゃなくて文句ばかり言いながらも、結局は仕事仕事、いつの間にか仕事仕事、って人がいますよね。
そっちの方が『依存』じゃないんですか『仕事依存症』あるいは『給料依存症』、
文句ばかり言ってストレスになるなら、やめれば良いのに。
そのストレスを年下の僕らにぶつけてくるから、依存症の中でもタチが悪い。
他にもいますよ、
『他人の子との比較依存症』とか『短所探し依存症』とか、
あ、ちょっとオトナを批判し過ぎましたね、すみません。
けど『ゲーム』というだけで、
ものすごい先入観を持って決めつけるのは、本当にやめて欲しいと思うんです。
WHOの基準というのを読みましたけど、少なくとも僕は依存症ではありません。
学校へ行った方が良いのは、わかっています。
ゲームをしない子の方がオトナは安心することも、わかっています。
ゲームではない他の競技やスポーツだったら、オトナは喜んで応援してくれるだろうとも思っています。
けど、
時間をつぶすためにとか、他人と少しでも交流するためにとか、少しでもリラックスして楽しむためにとか、
色んな背景があることを知ってもらいたいですし、とにかくネガティブに決めつけないで欲しい。
僕たちがゲーム依存症になるのが心配だというのなら、
オトナには『理想の子育て依存症』にならないよう、お願いしたいですね」
なるほど、と思いました。